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PLでは資金繰りは見れない?お金の流れを、三つの蛇口で見る方法

PLでは資金繰りは見れない?お金の流れを、三つの蛇口で見る方法

2026/05/30

お金の流れを、三つの蛇口で見る

「銀行から資金繰り表?を出せと言われています。利益は出てますよね?決算書じゃだめなんですか?」

税務を始めてからよく聞かれるようになった質問です。公認会計士として上場企業の監査をしているときは、上場企業はBS,PLのほかキャッシュフロー計算書を作成しないといけない会社が多いので、キャッシュフロー計算書、いわゆる資金繰り表は作成されているのが当たり前の世界でした。

また、事業再生の業務では資金繰りの改善が求められていますので、ご相談が持ち込まれた時点で月次資金繰り表を提出頂くかなければ作成することがほとんどです。

キャッシュフロー計算書とはいわゆる「資金繰り表」のことです。PLがある期間の損益計算(利益)を目的として作成するものに対して、「資金繰り表」はある期間の“収支”を活動別に集計することを目的として作成します。PLだけでは資金繰りは見れないんですね。

期首に現預金残高はいくらあった、月次や年間で本業でいくら入金があっていくら出金があったか、投資でどれだけ使ったか、資金調達や借入返済でいくら増えたのか減ったのか、だからいまこれだけの現預金残高になっているですね、ということがわかります。

我々会計の専門家は会計数値のメカニズムを理解していますのでBSとPLからある程度資金繰りを頭で理解することが出来るのですが、一般的には資金繰り表として可視化しないと理解しにくい世界かなーと思います。

たいていの経営者の方は資金繰り表を見て頂くと「だからお金が増えないんですね。。というかいつもPLだけ見てましたが、こんなに裏でお金が出て行っているイメージは出来てませんでした。うちの場合はPLだけじゃなくて資金繰り表も見ないといけませんね。今月から作成お願いできますか。」とおっしゃいます。

でも損益計算書はざっと目を通す。貸借対照表もなんとか確認する。現預金残を見てまーまー大丈夫か、とそのまま閉じてしまう。

そんな経営者の方は、決して少なくないように思います。

三つの蛇口とは

資金繰り表は、会社のお金がどこから入って、どこへ流れていったのかを「営業」「投資」「財務」の三つに区分して見せてくれます。

営業の蛇口は、本業のお金の出入り。商売そのものでお金を生めているか、ここがいちばんの主役です。

投資の蛇口は、設備や事業の仕込みに使ったお金。未来への種まきの蛇口、と言ってもよいかもしれません。

財務の蛇口は、借入と返済のお金。資金調達の入り口と、出口ですね。

この三つのプラス・マイナスを並べて眺めるだけで、いまその会社がどんな局面にいるのか、おおまかな景色が見えてきます。

まず、どこを見るのか

私が経営者の方にお伝えしているのは、シンプルです。

第一に、営業のキャッシュフローがプラスになっているかどうか。本業でお金を生めていない状態が続くと、いくら利益が出ていても経営は持ちません。

第二に、投資のキャッシュフローの中身。マイナスであっても、それが攻めの投資による出費なら、むしろ前向きなサインです。

第三に、財務のキャッシュフロー。借入が増えているのか、減っているのか。営業CFとの組み合わせで、その意味はずいぶん変わってきます。

営業CFがプラスで財務CFがマイナスなら、本業の稼ぎで借入を返している健全な姿。逆に営業CFがマイナスで財務CFがプラスなら、借りたお金で持ちこたえている、という景色です。

月単位で、お金の流れに触れる

ただ、年に一度の決算書だけでCFを眺めても、なかなか感覚は育ちません。

私自身、月次の段階で資金の動きを経営者の方と一緒に追いかけるようになってから、CFが自分の言葉として扱えるようになった、という実感があります。BanSolでも「定期モニタリング」というメニューで、月次の数字とお金の流れを並べて見る場をつくっていますが、ポイントは外部の伴走者云々というより、お金の流れに月単位で触れる習慣を持つことかもしれません。

BSとPLの月次推移情報があれば資金繰り表は作成できますので、これまでの資金繰りの歩みを見ておきたいという経営者の方はお気軽にお問い合わせください。

経理の方と月初に短く数字を確認する、顧問の税理士さんに資金の動きまで一緒に見てもらう。形は何でも構いません。

来月の試算表が届いたら、利益の数字だけでなく、お金がどう流れたのかにも、ほんの少し目を向けてみてはいかがでしょうか。

三つの蛇口の動きが見えるようになると、決算書の景色は、確実に変わります。

 

この度はブログを読んで頂きありがとうございました。

 

経営に"財務の目線"を

 

中小企業のチェンジメーカー 谷口純一

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