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補助金で新事業を始めたのに儲からない…本当の課題を見極める方法

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補助金で新事業を始めたのに儲からない…本当の課題を見極める方法

補助金で新事業を始めたのに儲からない…本当の課題を見極める方法

2025/06/07

補助金を活用して新規事業を立ち上げたものの、「思ったほど利益が出ない」「事業が軌道に乗らない」という悩みを抱えていませんか?補助金は事業の成長を後押しする大きなチャンスですが、「資金を投入した=成功する」わけではないのが現実です。 

なぜ、せっかくの補助金を使ったのに結果が出ないのか? その理由の一つは、問題の本質を見極める前に解決策(新事業の立ち上げ)に飛びついてしまった可能性があることです。この記事では、経営者が陥りがちな「解決策ありきの判断」の落とし穴をクリティカルシンキング(批判的思考)を活用して回避する方法を解説します。  

 

「会計専門家として経営者に伴走し、日本をもっと元気にしたい。」

このブログでは、上場会社から中小零細企業まで数多くの企業経営をサポートしてきた“中小企業のチェンジメーカー”を目指す谷口純一が、自身の経験と知識を繁盛を目指す皆様のお役に立てる情報として発信していきます。

 

補助金で新事業を始めたのに儲からない本当の課題を見極める方法

 

1. 「補助金を活用すればうまくいく」は危険な思い込み

 

補助金の獲得は、経営戦略を実行するための資金確保という意味では有益です。しかし、「少ない投資額でチャレンジが出来る!」というイメージが先行してしまい十分な検討を行わずに新事業を立ち上げ現在困っているというケースが後を絶ちません。  

 

例えば、設備投資をしたものの「顧客が求めているものではなかった」ため、活用できていないケース。あるいは「競合との差別化が十分でなかった」ために価格競争に巻き込まれ、収益性が低くなってしまったケース。これらはすべて、事業の本質的な分析をせずに「資金を投入すれば解決するだろう」と考えたことが原因です。  

 

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2. クリティカルシンキングで問題の本質を探る

 

ここで重要なのがクリティカルシンキングです。財務データや市場調査をもとに「本当に解決すべき課題は何か?」を問い直し、最適な解決策を導くための思考法です。  

 

補助金活用後に問題が起きた場合、以下の視点で分析してみましょう。

1. そもそも市場に需要があるか? 

   - 競合との差別化要因を明確にしたか?  

   - 価格設定や付加価値は適切だったか?  

 

2. 補助金を活用したことで固定費が増えていないか?

   - 設備投資や人件費が利益に見合っているか?  

 

3. 資金を投入する前に、収益の仕組みを作れていたか?

   - ビジネスモデルの持続可能性は確認したか?  

   - 補助金なしでも継続できる収益構造になっているか?  

 

4.そもそも補助金を活用した新事業の損益を詳細に集計し、採算の評価や計画と実績の振り返り、軌道修正を検討しているか?

- やりっぱなし、いくら損しているかもわからない状態になっていないか?  

 

5.撤退ライン(どの時点でいくら損失が出た場合撤退するのか)を設定しているか?

- 既存ビジネスの収益でカバー出来なければ全社的に赤字経営となる可能性を考慮できているか?  

 

このように問題の本質を整理することで、「補助金を使ったけれど結果が出ない」のではなく、「そもそもビジネスモデルが適切だったか?」という視点で考え直すことができます。  

 

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3. 解決策ではなく「正しい問い」を立てる

 

補助金を活用した経営者が事業を成功に導くためには、「正しい問い」を設定することが欠かせません。例えば、新規事業の売上が伸びない場合、  

 

**「もっと広告を出せば売れるはず」**  

**「そもそも顧客はこの商品を求めているのか?」**  

 

**「競合より価格を下げれば売れる」**  

**「顧客が価格以上に価値を感じるポイントは何か?」**  

 

このように、解決策を考える前に「本当の問題は何か?」を見極めることが大切です。  

 

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まとめ

 

補助金を活用して新規事業を始めたにも関わらず、期待した成果が出ていない場合、その原因は「市場ニーズの検証不足」「固定費の増加」「収益モデルの未成熟」など、様々な要因にあるかもしれません。  

 

解決策に飛びつく前にクリティカルシンキングを活用して「本当に解決すべき課題」を見極めることで、補助金に頼るのではなく、持続可能なビジネスを構築することが可能になります。  

 

補助金を活用した経営者の皆さん、今一度 「正しい問い」を立てて、事業の本質的な成長を目指してみませんか?

 

 

この度はブログを読んで頂きありがとうございました。

経営に“財務の目線”を

 

中小企業のチェンジメーカー 谷口純一

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